みなさんは「焙煎」という行程を知っていますか。
この作業はコーヒーを美味しく楽しむためには必須のモノです。
しかも焙煎と言ってもその長さ・やり方が様々あって、それによって味が決まると言っても過言ではない奥深いモノなんです。
本記事では本当に基本的な焙煎の過程、仕組みをご紹介していきます。
また1つコーヒーについて詳しくなっちゃいましょう。
コーヒーの『焙煎』とは

そもそも焙煎とは生豆の状態のコーヒー豆を煎る工程のことを言います。
元々生豆に含まれている水分を抜いていくんです。
ローストとも呼ばれるこの焙煎はコーヒーらしい香りや味を引き出すので、おいしいコーヒーを淹れるための重要な作業です。
生豆のままだと青臭いので飲み物として楽しむことには向いていないんですね。
そこで焙煎をして生豆を焙煎、飲めるように加工していくわけです。
焙煎の歴史

コーヒーは昔食べものとして親しまれており、薬としても用いられていきました。
15世紀ごろから焙煎して飲まれるようになったんです。
その焙煎、最初は家庭で使われるフライパンで炒る形で行われていたが、やがて専用の機械が作られていくことに。
当時は生産国から距離があったため、王族や貴族など偉い人にしか飲まれなかったそうです。
18世紀に起こった産業革命の影響で裕福な人は増え、コーヒーを飲む人も増えました。
その後大量生産するために、技術革新を取りいれ焙煎機という工場生産に適した機会が誕生しました。
近年では、人工知能を活用して人が好む味を機械的に用意できる焙煎機も生まれています。
焙煎機を用いた焙煎の過程
それでは実際にコーヒー豆が焙煎されていく過程を追って見ていきましょう。
これが焙煎初期の状態。
コーヒー豆というと茶色の印象がありますが、焙煎前の生豆の状態だと薄緑っぽい色なんです。
焼き始めた段階で生豆に含まれている水分が蒸発して、写真のような白っぽい肌色になります。
この状態ではコーヒーを淹れて飲むことには向いていません。
まだまだこれからです。

画像これしかなくてすいません<(_ _)>
浅煎りだと画像の二つの間くらいの色だと思ってください。
ここまで来ると見慣れたコーヒー豆の茶色に近づいてきます。
この段階ではコーヒー豆がより乾燥して縮こまってシワがよってきます。

そして焙煎を進めていくと豆が膨張してパチパチとした破裂音(ハゼ)が起きます。
これが繰り返されるとコーヒー豆が持つ油脂分で表面にツヤが。
写真は深煎りのコーヒー豆。
ツヤが出て黒に近いほど焙煎が進んでいます。
ここまでの焙煎具合だと深煎りの中でも強い方、イタリアンローストくらいです。
(後で解説します!)
ここまでの生豆の状態の薄黄緑色から、おなじみの茶色になるまでの流れが焙煎の過程となります。
焙煎具合でコーヒーの味が変化する

さて冒頭で「焙煎によって味が決まる」と書きました。
これはおおげさではなくて、焙煎の長さ・方法によってコーヒーとして抽出した時の味に変化が出ます。
簡単に図解にするとこんな感じ。

一般的に浅煎りから深煎りになるにつれてコーヒーの酸味が弱くなります。
コーヒーの苦味が好きなら深煎り、酸味が好きなら浅煎りが好みなはずです。
おおまかにいえば上記の画像みたいな感じですが、焙煎の時間で味が微妙に変化するため、独自の焙煎があるお店もあります。
なので、こだわっているコーヒー屋さんは焙煎も自ら行っていることも多いです。
一言に浅・深煎りといっても焙煎している人によって差が出るため、「なんとなくこういう傾向がある」くらいの認識でいましょう。
ローストの段階|お店ではこんな書き方です
より詳しくローストの段階を見てみると、こんな感じ。

聞いたことのあるローストもあると思います。
より細かくローストの好みがある人は、上の画像のようにオーダーするといいです。
(ライト・シナモンローストはまだ青臭い)
この中で好みを探してみるのもおすすめです。
・ハイロースト→一般的なロースト、ザ安定
・フルシティロースト→アイスコーヒーならこれ!
また、お店でなくとも個人的に焙煎を家庭で行っている人もいます。
やり方はフライパンで炒ったり、焙煎機を買って行いますが、焙煎機はなかなかの値段がします。
※電動式だと5万円前後です
自分の好みの焙煎具合を見つけよう

焙煎の過程、味の変化を簡単にまとめてご紹介してみました。
ここでお願いがあります。
それは自分は何となくこのテイストが好みだな~という気持ちをぜひ持って欲しいです。
例えばカフェに行った時に焙煎まではわからなくても
「酸味があって苦味が少ないコーヒーが好きで、、、」
みたいに伝えられると、自分好みのコーヒーを出してもらいやすいからです。
その上で焙煎について少しでも知識があると、よりコーヒーが美味しく感じられますよ!